企業の成長を支える組織と人材の「相互理解」
エントリーマネジメントで採用段階から「相思相愛」を実現
採用コンサルティングは、一般的に優秀な人材を採用するための手法や手段を提案してくれるものと考えられている。しかし、優秀な人材を採用したはずなのに、期待したほど活躍してくれなかったという話も、よく耳にする。一体何が足りなかったのか。もともと能力が高い人材なのだから、モチベーションの不足が原因だったと考えるのは自然なことだろう。そこで、採用段階から組織と人材の相互理解を高め、人材の強いモチベーションを生み出していく「エントリーマネジメント」を提唱しているのが、リンク アンド モチベーションだ。
「組織への共感者を創造する」独自のワンストップサービス
---御社の提唱される「エントリーマネジメント」は、一般的な採用コンサルティングとどう違うのでしょうか。
近年、優秀な学生を採用したはずなのに、入社後は思ったようなパフォーマンスを発揮してくれなかった、あるいは早期に退職されてしまったなど、採用のミスマッチが問題になっています。これは、能力やポテンシャルが高い人材を採用しただけでは、採用が成功したとはいえないことを意味します。優秀であることに加えて、「この会社のために頑張ろう」という目的意識、つまりモチベーションをしっかり持った人材でなくては、ハイパフォーマーにはなりえないのです。
私どもの「エントリーマネジメント」と、一般的な採用コンサルティングとの最大の違いは、優秀な人材のモチベーションを採用の段階から高めていくことを目的としていることです。もともと当社は、創業以来、組織の活性化を目的とした「モチベーションエンジニアリング」という独自技術を用いて、コンサルティングを行っています。この技術とケーススタディーを新卒採用にも応用したものが、エントリーマネジメントなのです。
では、モチベーションはどうすれば高まるのでしょうか。エントリーマネジメントでは、採用を「組織への共感者の創造」と捉え、企業と人材の「相互理解」を深めることが最も重要だと考えます。採用を恋愛に例えると分かりやすいのですが、相手の本質を理解せずに財産や家柄ばかりを見ていたら、うまくいくわけがないですよね。
企業理解を深めた人材が「この会社と一緒に成長したい」と思い、企業も一人ひとりの個性を見きわめて適材適所の仕事を任せる。そんな関係を作っていくことが、エントリーマネジメントのゴールなのです。
---具体的にはどのようなコンサルティング、サービスを提供されているのでしょうか。
コンサルティングといえば、いわゆる企画・提案を指すことが多いと思いますが、私どもでは、採用戦略のコンセプト立案から、実際の採用計画の推進、実務運営・管理といったアクション部分まで、トータルにお引き受けする「ワンストップサービス」の体制を持っていることが特色です。
具体的に申し上げますと、学生に何を訴求していくのかという採用におけるブランディング、実務を動かしていくアウトソーシング、面接官のトレーニング、体感型会社説明会など注目度の高いイベントの企画・運営、学生の能力やポテンシャルを見きわめる適性検査など。通年で取り組む新卒採用のほぼすべてのフェーズで、当社独自のサービスをご提供することが可能です。
取引先は、大手中小・業種業態問わず、幅広くお取引させていただいていますが、近年では中堅や新興企業からご相談をいただくケースが増えてきています。現在では、年間500社程の新卒採用プロジェクトに関わらせていただいています。その内訳は、採用コンサルティングがおよそ半数、適性検査をはじめとするツール提供やアウトソーシングなどのご利用で半数となっています。
26万人のデータを持つ高精度なビジネス適性検査「BRIDGE(ブリッジ)」
---科学的な選考・採用手法も、積極的に導入されているとお聞きしました。
私どものもう一つの特色は、経験則やカンなどの属人的な要素に頼りがちな採用という分野で、心理学や統計学といった、科学的な裏付けを重視したサービスを導入していることです。
代表的なツールには、自社開発のビジネス適性検査「BRIDGE」があります。対人コミュニケーション力、セルフコントロール力、課題への対処・対応能力といったポータブルスキルに加えて、その土台となるモチベーションタイプ、さらにまたそのベースとなるビジネスポテンシャルまで分析できる、アセスメントツールです。ビジネスポテンシャルは、数字に基づいて分析するような「合理力」と相手の感情や空気を読めるかどうかといった「情理力」のバランスで表されます。いわゆるコンピテンシーに似た概念ですが、組織の中に入った時に引き出せる、どんな潜在力を持っているのかに着目することで、より実際の選考で使いやすいものになっています。コンピテンシー採用でうまくいかなかったという企業からも、「BRIDGE」を活用して成功したという高評価を多数いただいています。
すでに受験者数は26万人を超え、受験した人材が入社後にどうなったかというデータベースも充実してきました。ポータブルスキル、モチベーションタイプ、ビジネスポテンシャルの組み合わせによるケーススタディーは、選考だけではなく、その人材をどう口説くか、さらにどんな情報を与えればモチベーションアップするかといった時に使うことも可能です。
未来の新卒採用は「ポートフォリオ採用」へとシフトする
---現在、そして将来に向けて力を入れておられる採用支援サービスについてお教えください。
現在は、優秀な人材しか採らない「厳選採用」がトレンドですが、今後は職種や役割ごとに異なる採用基準を設け、その中でさらに厳選していくという「ポートフォリオ採用」が本格化していくと見ています。実際、欧米では幹部候補とそれ以外の学生は全く異なる採用プロセスを用意するのが一般的で、いずれは日本もこの方向に進むのではないでしょうか。
私どもでは、そうなった場合の当社の役割とは何かを考え、現在のエントリーマネジメントのサービスを一層きめ細やかにするとともに、新卒紹介サービスの拡充や、外国人、特に中国の優秀な学生の採用支援に力を入れています。新卒紹介事業がすでに稼働しておりますし、また中国関連では上位の大学にネットワークを持つ企業との提携し、中国で日本企業の新卒採用支援活動を実施しています。
いずれにしても、私どもは、既存の枠組みの中だけで新卒採用を支援するのではなく、今後企業が目指すべき新卒採用の姿、企業を成長させる採用とは何かを提案し、それを実現するサービスに取り組んでいきたいと考えています。新卒採用に課題をお持ちの企業だけでなく、人事・組織や経営全般で何か改善ポイントがあるはずだとお考えであれば、ぜひお気軽にご相談いただきたいと思います。
---ありがとうございました。人が能力を最大限に発揮するためのカギはモチベーションにあるという明確な考え方で、入社後の活躍までを視野に入れた採用を成功させている御社のコンサルティングスタイルが十分に理解できました。
企業データ
社名 | 株式会社リンク アンド モチベーション |
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本社所在地 | 〒104-0061 東京都中央区銀座3-7-3 銀座オーミビル |
事業内容 | モチベーションエンジニアリングによる企業変革コンサル ティング
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設立 | 2000年3月27日 |
代表者名 | 代表取締役 小笹 芳央 |