人気企業ランキング
[ニンキキギョウランキング]
就職活動中の大学生や大学院生などに、入社を希望する企業の名前をあげてもらい、ポイントの多い順に並べたもの。民間シンクタンクやビジネス誌、就職情報誌などが定期的にリサーチし、発表しています。
人気企業ランキングのケーススタディ
リクルートの調査では<br />2005年は「全日空」がトップ
リクルートが今年4月にまとめた「就職人気企業ランキング」では、(1)全日本空輸(2)トヨタ自動車(3)JTB(4)JR東海(5)サントリー(6)電通(7)積水ハウス(7)日産自動車(9)博報堂(10)日立製作所、となりました。根強い人気のある運輸・旅行会社が上位に入る一方、運航上のトラブルが相次いだ日本航空が前年の5位から11位に、たび重なる不祥事で受信料の不払いが急増中のNHKも18位から64位に後退しています。
一方、ビジネス誌の『週刊ダイヤモンド』(2005年2月12日号)のトップ5は、「文系・男子」が(1)三菱商事(2)三井物産(3)三井住友銀行(5)東京三菱銀行・UFJ銀行、「理系・男子」は(1)松下電器産業(2)日立製作所(3)NTTデータ(4)NEC(5)ソニーでした。同誌は、文系は「不良債権処理にメドがついた銀行や保険などの大手」に、理系は「景気回復の中心的役割を担った電機メーカー」に人気が集まっていると分析しています。
ランキングの調査方法にとくに決まったものがあるわけではありません。『週刊ダイヤモンド』の場合は40近い大学から、就職活動中の大学生と大学院生6万人を無作為抽出し、就職希望企業を志望順に8社まで記入してもらい、1位=5ポイント、2位=4ポイント、3位=3ポイント、4位=2ポイント、5位以下=1ポイントで加重集計し、ポイントの多い順にランキングを作成しました。
正式社名をなかなか書いてもらえないことから、誤記パターンを事前にコンピュータに入力して自動変換したり、社名がたくさん並ぶと企業選びが煩雑になるとして、あからじめ規模や業績、ブランドや知名度などで上位企業を絞り込み、その中から投票してもらう方式を採用しているところもあります。
学生の本音と人気企業ランキングの結果が必ずしも一致するとは限りません。しかし学生の評判は企業が優秀な人材を集める際の大きなカギになります。積極的に大学を訪問してや採用情報をPRするなど、地道な活動が企業側に求められています。